日本酒には、さまざまな種類や飲み方があります。
その種類や飲み方の豊富さから、どのように日本酒を選べばよいかわかりにくく、日本酒に挑戦してみるハードルが高いと感じている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、日本酒をあまり飲んだことがない初心者の方や日本酒が好きな人が、日本酒への理解を深めてより美味しく味わえるよう、基礎知識や種類、美味しい飲み方、アレンジ方法についてご紹介します。
日本酒を美味しく飲むための基礎知識
日本酒の起源は、縄文時代から弥生時代だといわれています。
日本酒は非常に長い歴史を有するお酒であり、歴史があるぶん、さまざまな種類のものがあります。
日本酒とはどのようなお酒であり、どのような種類があるのでしょうか。日本酒の基礎知識についてご紹介します。
純米酒・吟醸酒・本醸造酒の違い
日本酒とは、日本特有の製法で造られたお酒です。
主原料は、米・米麹・水で、蒸した米に麹と水を加え、発酵させたものが「日本酒」と呼ばれます。
酒税法において、日本酒は清酒に区分されるお酒です。
また、清酒は「米・米麹・水を原料として発酵させてこしたもの」と定義されています。そして、清酒は「特定名称酒(とくていめいしょうしゅ)」とそうでないものに分かれます。
特定名称酒とは、日本国内で流通している日本酒のうち「清酒の製法品質表示基準」で定められた原料や精米歩合(※)などの要件を満たしている日本酒のことです。
そして、特定名称酒を大別すると、「吟醸酒(ぎんじょうしゅ)」「純米酒(じゅんまいしゅ)」「本醸造酒(ほんじょうぞうしゅ)」の3つに分類できます。
それぞれの特定名称酒には、どのような違いがあるのでしょうか。
※精米歩合(せいまいぶあい)とは:
精米(玄米から表層部を削り取ってお米を磨く工程)して残ったお米の割合を表したものです。食用米の精米歩合は、およそ90%程度となります。
玄米の表層部分に含まれている栄養素は雑味の原因にもなるため、基本的に精米歩合の高い日本酒ほど、雑味がなくすっきりとクリアな味になります。
純米酒とは
純米酒は、米・米麹・水だけでつくられた日本酒です。
原料に醸造アルコールが含まれておらず、お米のみを原料にした日本酒だと言えます。そのため、お米本来のうまみや甘み、ふくよかな香りを楽しむことが可能です。
純米酒は、「純米」という名称がつきます。そして、純米酒は、精米歩合や製造方法などによって名称が分かれます。
吟醸酒・本醸造酒とは
吟醸酒と本醸造酒には、原料に醸造アルコールが含まれています。そのため、「純米」という名称はつきません。
吟醸酒と本醸造酒の違いは、2つあります。
1つ目の違いは、精米歩合です。吟醸酒の精米歩合は60%以下ですが、本醸造酒は70%以下です。つまり、吟醸酒の方が本醸造酒よりも、より精米されたお米が使用されています。
なお、精米歩合が60%以下の本醸造酒は「特別本醸造酒」と呼ばれます。
2つ目の違いは、吟醸酒は「吟醸造り」と呼ばれる製法が用いられていることです。吟醸造りとは、通常よりも低温で長時間発酵させる方法です。
吟醸酒は、酵母が生み出す吟醸香(ぎんじょうか)と呼ばれるフルーティで華やかな香りがあるのが特徴です。
一方で、本醸造酒は香りは控えめで、スッキリとして後味のキレがよい辛口のお酒が多い傾向にあります。
純米吟醸酒・純米大吟醸酒とは
純米吟醸酒と純米大吟醸酒は、純米酒と吟醸酒のそれぞれの特徴を持ったハイブリッドな日本酒です。
純米酒の名称から分かるように、米・米麹・水だけでつくられています。
そして、吟醸酒と同じ精米歩合と「吟醸造り」という製法が用いられています。精米歩合はそれぞれ、純米吟醸酒が60%以下、純米大吟醸酒が50%以下となります。
純米吟醸酒や純米大吟醸酒は、深い味わいや吟醸香を楽しめるでしょう。
日本酒にも「四季」がある
日本酒は一年中楽しむことのできるお酒です。近年では、空調設備の進歩により、季節を問わずに醸造ができるようになりました。
しかし、昔ながらの製法で醸造されている日本酒は、季節によって熟成度が異なるため、季節ごとに異なる味わいを楽しめます。
冬酒(12月から3月)
この時期の日本酒は、しぼりたて新酒や生酒とも呼ばれます。
本来、日本酒は保存期間を延ばすために火入れを二度行なってから出荷します。
しかし、この時期の日本酒は火入れをされない状態で出荷されます。
コクや深みは少ないものの、爽やかでスッキリした味わいが特徴です。
日本酒本来の香りを楽しむことができます。
春酒(3月から4月)
華やかな香りで甘い味わいが特徴です。
春を感じさせる外観のボトルやラベルのものが多く見られ、お酒自体が淡いピンクに色づいたものもあります。
夏酒(5月から7月)
酸味があり、スッキリとした味わいのものが多いのが特徴です。
夏はビールを飲む人が増え、日本酒はあまり飲まれなくなる傾向にあるため、炭酸が入った日本酒などのように、各酒造が趣向を凝らした日本酒を販売しています。
秋酒(9月から11月)
この時期の日本酒は、「ひやおろし」とも呼ばれます。
ひやおろしとは、春に仕込んだ日本酒に一度だけ火入れをし、夏に貯蔵して熟成させた生貯蔵酒です。
カドがとれたまろやかな旨みがあり、かつ生のフレッシュな味わいもあります。
このように、四季折々で日本酒の特徴は異なります。ぜひ、季節ごとの味わいを楽しんでみてはいかがでしょうか。
日本酒の美味しい飲み方①温度の違いで楽しむ
日本酒は、温度によって香りや風味が変化するお酒です。そのほか、日本酒の銘柄によって最適な温度が定められていることもあります。
温度によって味わいを変えて楽しめるお酒は、世界的に見ても日本酒だけといわれています。
なぜなら、日本酒の飲用温度は約5度から約60度までと非常に幅広いからです。ほかのお酒では、こうはいきません。
だからこそ、日本酒を温度の違いで楽しんでみてはいかがでしょうか。
飲用温度は、大別すると「熱燗(あつかん)」「ぬる燗(ぬるかん)」「冷酒(れいしゅ・ひやざけ)」に分類できます。それぞれの特徴について、ご紹介します。
熱燗
45度から55度までの温度の日本酒を「熱燗」と呼びます。
日本酒は温度を上げると甘味を感じにくくなるため、引き締まった香りとキレのある味わいを楽しめます。熱燗にすると辛味も増すため、辛口のお酒が好きな方におすすめです。
熱燗は、温度によって以下の名称で呼ばれます。
- 45度:上燗(じょうかん)
- 50度:熱燗(あつかん)
- 55度:飛切燗(とびきりかん)
熱酒にするなら、純米酒や本醸造酒が適しています。
ぬる燗
30度から40度までの温度の日本酒を「ぬる燗」と呼びます。
日本酒は人肌程度に温めることで、お米のまろやかな香りや旨味、甘味、コクが増すだけでなく、口あたりもマイルドになります。
よって、ぬる燗は日本酒の豊かな香りと深い味わいを楽しみたい方におすすめです。
ぬる燗は、温度によって以下の名称で呼ばれます。
- 30度:日向燗(ひなたかん)
- 35度:人肌燗(ひとはだかん)
- 40度:ぬる燗(ぬるかん)
ぬる燗にするなら、純米酒が適しています。
冷酒
0度から15度までの温度の日本酒を「冷酒」と呼びます。
日本酒は、冷やすと香りや甘味が目立たなくなります。
そのため、冷酒は日本酒特有の香りや甘味を抑えてスッキリと飲みたい人におすすめです。
日本酒は温度が低いほど喉ごしがよくなり、日本酒特有のクセが弱まるため、冷酒だと飲みやすいと感じる方も多いでしょう。
加えて、冷やすことで日本酒の雑味を抑えることもできます。
冷酒は、温度によって以下の名称で呼ばれます。
- 0度:みぞれ酒
- 5度:雪冷え(ゆきひえ)
- 10度:花冷え(はなひえ)
- 15度:涼冷え(すずひえ)
冷酒にするなら、芳醇な吟醸酒や大吟醸酒、爽やかな本醸造酒などが適しています。
日本酒の美味しい飲み方②酒器を変えて味わう
日本酒の味わいは、お猪口(ちょこ)や盃(さかずき)、グラスなどの酒器(しゅき)によって変わります。
美味しく日本酒を飲むには、日本酒の種類や温度などに合わせて適した酒器を選ぶことも大切です。
【代表的な酒器】
- お猪口:
代表的な酒器で最も小さいもの。液面の表面積が小さいため香りを感じにくく、日本酒が飲みやすくなるのが特徴です。 - ぐい呑:
お猪口より大きな酒器。お猪口に比べ、液面の表面積が大きいため香りを感じやすく、コクのある日本酒と相性が良いのが特徴です。 - 盃:
伝統的な酒器で、口が広く浅い酒器です。液面の表面積が大きいため香りが広がりやすく、飲みやすい形状のため、日本酒をしっかりと味わいやすいのが特徴です。
また、素材に注目して酒器を選ぶ方法もあります。ここでは、木製の升(ます)・錫(すず)・ガラス製のワイングラスをご紹介します。
升で飲む
木製の升を酒器として使うと、ヒノキや杉などの木の香りと日本酒を一度に楽しむことが可能です。素材の香りを楽しむには、香りの主張の少ない日本酒が合うでしょう。
升酒の正しい飲み方は、角からではなく、口を縁の平たい部分につけてすするように飲むことです。
すすることによって口内で空気と日本酒が混ざりあい、より日本酒の香りを楽しめます。
升に塩を盛り、塩と一緒に日本酒を楽しむのもおすすめです。
錫(すず)の器で飲む
錫はイオンの効果で、どんな飲み物でも口当たりをまろやかにしてくれます。
錫製の酒器なら、雑味がとれたまろやかな口当たりの日本酒を楽しめるでしょう。また、錫は金属臭も少なく、日本酒の風味を損ないません。
さらに、錫は熱伝導率の高い素材です。そのため、錫の酒器は熱燗と冷酒のどちらでも楽しむことができます。
ワイングラスで飲む
ガラスは無味無臭のため、ガラス製の酒器は日本酒本来の香りと味を楽しむことが可能です。特に、爽やかな口当たりの日本酒と合います。
芳醇な日本酒は、液面が広いワイングラスに注いで香りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
日本酒の美味しい飲み方③香りと味わいで選ぶ
日本酒は、前述した温度や酒器の違いで楽しむ方法のほかに、香りや味わいの違いで選ぶのもおすすめです。
「唎酒師」の資格などを管理する「日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)」によると、日本酒は香味によって「薫酒(くんしゅ)」・「熟酒(じゅくしゅ)」・「爽酒(そうしゅ)」・「醇酒(じゅんしゅ)」の4つに分けられるとされています。
それぞれ、どのような日本酒のことなのか確認していきましょう。
薫酒(くんしゅ)
香りが高く、味がシンプルなのが薫酒です。
甘い果実や花を連想させるような香りが特徴です。味わいは比較的軽めのお酒が多い傾向にあります。10度から15度程度に冷やして飲むのがおすすめのお酒です。
主に、大吟醸酒や吟醸酒と表記されたものが該当します。
熟酒(じゅくしゅ)
香りが高く、味が複雑なのが薫酒です。
熟成によって、お酒に黄色や褐色などの独特の色味があります。加えて、ドライフルーツやスパイスに例えられる熟成香(じゅくせいか)があるのが特徴です。
とろりとした飲み口と濃醇な味わいを持つ個性的な日本酒で、好みの温度で少量ずつ飲むのがおすすめのお酒です。一般的に、熟酒の飲用温度は15度から25度程度が適しています。
主に、古酒や長期熟成酒と表記されたものが該当します。特定名称酒の種類に関係なく、3年以上、特に10年以上の期間、熟成させたものが典型的な熟酒です。
爽酒(そうしゅ)
香りが低く、味がシンプルなのが爽酒です。軽快な香味で、すっきりとした飲みやすさが特徴です。
淡麗(たんれい)と表現されることの多いお酒となります。5度から10度程度にしっかりと冷やして飲むのがおすすめのお酒です。
主に、普通酒や本醸造酒、生酒(生貯蔵酒)と表記されたものが該当します。
醇酒(じゅんしゅ)
香りが低く、味が複雑なのが醇酒です。
お米本来の旨味やコクを感じさせる香味が特徴です。18度から20度の常温に近い温度でも美味しく飲むことができますが、熱燗にするとうまみが増します。
主に、純米酒が該当します。
特に、「生酛(きもと)」や「山廃酛(やまはいもと)」と書かれたものが典型的な醇酒です。
生酛と山廃酛は、日本酒の発酵に用いる酒母(しゅぼ・もと)の種類です。生酛や山廃酛を使って製造したお酒を、「生酛造り」や「山廃仕込み」と呼びます。
日本酒の美味しい飲み方④料理との相性で選ぶ
料理と一緒に日本酒を楽しみたい場合は、料理との相性の良さで選びましょう。薫酒・熟酒・爽酒・醇酒にそれぞれ合う料理は、以下の通りです。参考になさってください。
薫酒 |
華やかな香りや酸味、柔らかい甘みのある料理と相性がよいです。 逆に、風味の強い料理には不向きでしょう。 素材が活かされているあっさりとした料理と相性がよい傾向にあります。 |
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熟酒 |
風味の強い料理や味付けの濃い料理と相性がよいです。 濃厚な甘さを持つデザート類とも合います。 逆に、素材のもつ味わいを楽しむ料理にはあまり適していません。 |
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爽酒 |
料理との相性の幅が広いため、さまざまな料理と相性がよいのが特徴です。 ただし、味わいの濃厚な料理や油脂成分の多い料理との組み合わせは避けたほうがよいでしょう。 |
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醇酒 |
濃厚な味付けの料理や豊富な旨味をもつ料理との相性がよいです。 チーズやバター、生クリームを使用した料理とも合います。 |
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初心者におすすめの日本酒の美味しい飲み方
日本酒を飲み慣れていない人が、気軽に日本酒を味わうにはどうすればよいのでしょうか。
一例として、割り物でアレンジする方法と、香味が初心者向けの日本酒を選ぶという方法があります。
ここでは、日本酒が初心者だという方にも取り入れやすい飲み方を紹介します。
日本酒をアレンジして楽しむ
日本酒はそのままでも美味しく飲めますが、割り物でアレンジすると一味違った味わいを楽しむことが可能です。
割り物でアレンジすることで、日本酒特有の風味が抑えられ、アルコール度数が下がります。よって、初心者でも日本酒を飲みやすくなります。
日本酒ハイボール
日本酒を炭酸水で割ったものを「日本酒ハイボール」と呼びます。
日本酒は、ウイスキーなどに比べるとアルコール度数が低いため、日本酒と炭酸水は1:1くらいの比率で作ってもよいでしょう。
微炭酸の炭酸水だと水割りのようになってしまうので、強炭酸の炭酸水を使うとよいかもしれません。
レモンや柚子、すだち、かぼすなどの柑橘類のスライスや、ミントやタイムなどのハーブを加えるのもおすすめです。
緑茶で割る
日本酒の緑茶割りは、日本酒と緑茶を1:1の比率で割ります。
緑茶のさっぱり感や風味が加わるほか、アルコール度数も低くなるため、日ごろお酒をあまり飲まない方でも飲みやすいでしょう。
緑茶割りをする際は吟醸酒を避け、純米酒や特別純米酒、本醸造などを使用するのがおすすめです。
ジュースで割る
日本酒をジュースで割ったものを「日本酒カクテル」と呼びます。
代表的な日本酒カクテルの割り物には、リンゴジュースやオレンジジュース、乳酸菌飲料などがあります。
カクテルにすることで日本酒特有の香味が和らぎ、アルコール度数が下がるため飲みやすくなります。
ただし、カクテルは飲みやすいので飲みすぎには注意しましょう。
アイスクリームにかけて頂く
ほかにも、アイスクリームと一緒に楽しむ方法もあります。
例えば、吟醸酒や純米酒をバニラアイスにソースのようにかけ、アフォガートとして楽しむことが可能です。
まったりとしたバニラアイスの甘みが日本酒によって引き立ち、芳醇ですっきりとした味わいに変化します。
バニラアイスにかける日本酒は、甘みのあるものを選ぶのがおすすめです。
柑橘類を絞る
日本酒は柑橘類の果汁を加えることで、すっきりとした味わいに変化します。
特に、日本酒を冷酒で楽しむ際には、レモンやライムなどの果汁をプラスすると美味しく日本酒を楽しめるでしょう。
柑橘類を絞るのが手間であれば、レモン水などの柑橘系飲料で割るのもおすすめです。
フルーティな日本酒を選ぶ
先述した4つの分類のうち、薫酒に該当するものは初心者にも飲みやすい日本酒です。なぜなら、果実や花のような甘く華やかな香りが感じられる、味わいが比較的軽めのお酒だからです。
日本酒に挑戦したいけれど、どの日本酒が自分に合うか迷ったときは、飲みやすい薫酒である大吟醸酒や吟醸酒がおすすめです。
日本酒を飲むときに知っておきたいこと
ここまで日本酒の美味しい飲み方を紹介してきましたが、日本酒を飲む前にいくつか知っておきたいポイントがあります。
ここでは、日本酒を飲むときに知っておきたい注意点について紹介していきます。
和らぎ水を忘れずに
日本酒を飲むときには、和らぎ水(やわらぎみず)を準備しておきましょう。和らぎ水とは、日本酒とともに飲む水のことです。
和らぎ水によって、体内の日本酒のアルコール濃度を下げられるため、深酔いを防止することができます。
また、口内の状態をリセットできるため、次に飲食するものの味を鮮明に味わうことが可能です。加えて、アルコールによる脱水症状を防ぐ効果もあります。
このことから、美味しく日本酒や料理などを楽しむうえで、和らぎ水は大切な存在と言えます。
保存方法に気を付けて
飲み切れなかった日本酒は、光と温度に留意して保存することで、次もおいしく飲むことができます。
日本酒は、ビールやワインなどと同じく紫外線に弱いお酒です。
そのため、比較的短時間でも光が当たると、劣化し黄褐色に変色します。
保管場所は、日光や蛍光灯などの光が当たらない場所を選び、少しでも光が当たらないように新聞紙で包んだり、購入時の箱に入れたりして対策をしましょう。
また、保管時の気温にも注意が必要です。保管する際の温度が高ければ、熱の影響で日本酒が変色したり劣化臭が生じたりします。
薫酒や精米歩合の高い爽酒は、熱の影響を受けやすいため、家庭内で最も涼しく温度が安定している場所で保管しましょう。火入れをしていない生酒は、冷蔵保管が必須で、氷温保管が理想だとされています。
飲みかけの日本酒は、冷暗所で保存することを心がけましょう。
日本酒を色々な方法で楽しもう!
冒頭でもお伝えしたように、日本酒にはさまざまな種類や飲み方があります。
温度や酒器を変えたり、アレンジしたりすることで、自分好みにカスタマイズして味わうことが可能です。
初心者の方は、薫酒である吟醸酒のような飲みやすい日本酒を選んだり、ジュースで割って日本酒カクテルにしたりすれば、気軽に日本酒に挑戦できるのではないでしょうか。
また、唎酒師のいる販売店なら、自分の好みなどを話して自分に合う日本酒や飲み方を提案してもらってもよいでしょう。
ぜひ、多様性に富む日本酒を、自分に合った飲み方で味わってみてください。