日本酒は英語でなんていうの?英語で日本酒を説明する例文を紹介!

日本酒

日本酒を取り扱うお店や飲食店で、外国人から日本酒について尋ねられた際、「英語で日本酒について説明できなくて困った」という経験はないでしょうか?

実は日本酒は海外でも人気が高く、「日本でお酒を飲む」ことを楽しみにして訪日する外国人も増えています。

英語で日本酒について説明できるようにしておくと、会話の幅が広がり、コミュニケーションをより楽しめるでしょう。

この記事では、英語で日本酒について説明するための基本的なフレーズや英単語を紹介します。

あわせて、海外で人気の高い日本酒の銘柄も紹介するので、日本酒の魅力を海外に広めたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

訪日外国人は「日本のお酒を飲む」ことを楽しみにしている!

日本地図と外国人
国土交通省が実施した訪日外国人消費動向調査によると、平成29年度の訪日外国人旅行者のうち、約4人に1人は旅行の目的に日本のお酒を飲むことと挙げています。

また、お土産品としても20%の方が日本のお酒を購入しており、日本酒の知名度や興味、関心が高いことがわかります。

このため、お酒を販売するお店や飲食店では、日本酒について聞かれることも珍しくありません。日本酒を取り扱う店舗の方は、外国人に英語で説明できるようになっておくと、多くの場面で活用できる可能性が高いです。

日本酒は英語で何と言う?

アルファベット・?・虫眼鏡
日本酒は英語で「Sake」と表現します。他にも「Japanese Rice Wine」と表現することもありますが、一般的には「Sake」で通じます。

日本酒についての基礎知識を英語で説明する場合は、以下のような文を使用します。

Sake is a traditional Japanese alcoholic drink made from rice.
(日本酒はお米から造られた日本の国民的なお酒です。)

Sake brewed using local rice and water is called “Jizake”.
(地方の水やお米を使用して醸造された日本酒を地酒と呼びます。) 米麹や水、醸造アルコールを使って造られた日本酒です。

日本酒の種類を英語で説明しよう

たくさんの一升瓶
日本酒には「純米酒」「吟醸酒」「本醸造酒」の3種類があります。これらを英語で説明するときには、どのような単語を使用すればよいのでしょうか。

ここでは、それぞれの種類についての例文を紹介していきます。

純米酒

純米酒は、米と麹(こうじ)、水を原料に造られた日本酒です。麹は英語で「mold」と呼ばれ、そのまま「koji」と訳されることもあります。

純米酒を英語で表現すると以下のようになります。

“Junmai-shu” is a sake made from only rice, koji and water
(純米酒とは、米と麹、水だけで造られたお酒です。)

“Junmai-shu” is made from polished rice, water, yeast and koji without any additives.
It has a rich, sweet flavor and smells like freshly cooked rice.
(純米酒は添加物を使用せず、米と水、酵母、麹菌を使用して造られています。こくと甘みのある味わいで、炊き立てのご飯のような香りがします。)

麹についてなじみのない外国人もいるため「麹って何?」と聞かれたときには、以下のように説明しましょう。

“Koji” is a type of fungus or mold. It is an important ingredient to make sake.
(“麹”は菌やカビの一種です。日本酒を造るためには欠かせないものです。)

吟醸酒

吟醸酒は精米歩合60%以下のお米を使用した、華やかな香りが特徴の日本酒です。

通常よりもよく磨いたお米を低い温度で、長時間かけて丁寧に造られています。

吟醸酒を英語で表現すると以下のようになります。

“Ginjo-shu” is made from polished rice to less than 60% of its original size. It has a fruity taste and gorgeous aroma.
(吟醸酒は、お米を60%以下に精米して造られたお酒です。フルーティな味わいと華やかな香りが特徴です。)

本醸造酒

本醸造酒は、精米歩合70%以下のお米と米麹、水、醸造アルコールを使用して造られた日本酒です。

香りはあまりなく、キレのあるすっきりとした味わいが特徴。

本醸造酒を英語で表現すると以下のようになります。

“Honjozo-shu” is a light-tasting sake made with a small amount of brewer’s alcohol, rice, rice koji malt and water.
(本醸造酒は、定量の醸造アルコールとお米、米麹、水で造られた、あっさりとした味わいの日本酒です。)

辛口(Dry)や軽やか(Light)な味わいが好みの方には、本醸造酒をおすすめしてみてください。

日本酒の造り方を英語で説明しよう

米と日本酒
日本酒は英語で「rice wine」とも呼ばれており、原料がお米であることを知っている外国人の方も多くいます。

日本酒の造り方は、以下のように英語で伝えましょう。

Sake is made from fermented rice.
(日本酒はお米から造られています。)

Rice is fermented with yeast called rice malt, also known as koji.
(お米は麹という酵母で発酵させます。)

After fermentation, Sake is pressed,filtered, pasteurized and storaged.
(発酵が終わったら、圧縮、ろ過、火入れのあと保管されます。)

また、日本酒の原料である麹(koji)について、くわしく説明できるようにしておくとよいでしょう。

Koji is steamed grains that have been inoculated with koji mold spores.
(麹は、蒸し米に麹カビの胞子を植え付けたものです。)

日本酒の味わいを英語で表現しよう

たくさんのグラス
日本酒は、銘柄によって香りや味わいが異なります。

さまざまなテイストの日本酒を飲み比べて、自分のお気に入りを見つけておくと、海外の方に日本酒の魅力を伝えやすくなるでしょう。

英語で日本酒の味わいについて説明するときは、以下のような単語を使って表現してみてください。

英語 日本語
sweet 甘口
dry 辛口
soft 柔らかい
clear すっきりとした
fruity フルーティー
acid 酸味がある
fragrant 香り豊か
rich コクがある
elegant 華やかな
sharp キレがよい
refreshing 爽やか
crisp 透明感がある
plump scent of rice お米のふくよかな香り
savory 香ばしい
aroma 香り

例えば、上記の単語を使用して日本酒の味を伝えたいときは、以下のように表現します。

This is a dry sake with a crisp flavor.
(これは辛口で透明感のある味わいの日本酒です。)

Please enjoy the rich flavor and elegant aroma.
(コクのある味と華やかな香りを堪能してください。)

日本酒の温度を英語で説明しよう

日本酒熱燗
日本酒の飲み方には、温めて飲む「熱燗」と常温で味わう「冷や」、冷やして飲む「冷酒」の3種類があります。

飲む温度を変えてみることで、いつもとは違った味わいを楽しめるでしょう。

ここでは、日本酒の温度を英語で表現する方法について解説していきます。

熱燗

電子レンジや湯煎などで加熱した日本酒のことを燗酒(かんざけ)といいます。燗酒は温度によって呼び方が変わり、熱燗(あつかん)は50度程度に温めて飲む日本酒です。

ほかにも、35度から40度程度に温められた「ぬる燗」、45度程度に温められた「上燗(じょうかん)」などがあります。

熱燗で飲むと、香りが引き立ち、冷酒や常温の日本酒では感じられない繊細な味わいとコクを楽しめます。

熱燗を英語で説明するときは、以下のように表現しましょう。

The sake served warm is called “Kanzake”.
(温めて飲む日本酒のことを燗酒と呼びます。)

“Atsukan” is a sake warmed at around 50 degrees Celsius.
(熱燗とは、50度前後に温められたお酒です。)

“Nurukan” is a sake warmed at around 35 to 40 degrees Celsius.
(ぬる燗とは、35度から40度前後に温められたお酒です。)

When you drink Atsukan, you can enjoy a clear and sharp taste.
(熱燗を飲むと、すっきりしたキレのある味わいを楽しめます。)

冷酒

冷酒は、日本酒を冷蔵庫で5度から15度くらいまで冷やした状態です。

日本酒を冷やすことで、香りが落ち着いて飲みやすくなり、すっきりとした飲み心地を楽しめます。

冷酒を英語で表現すると以下のようになります。

“Reishu” is a sake chilled between 5 to 15 degrees Celsius.
(冷酒とは5度から15度くらいまで冷やした日本酒のことです。)

Cilling sake will reduce its fragrance, and give you a clear and crisp flavor. (日本酒は冷やすことで香りが落ち着き、すっきり透明感のある味わいになります。)

冷や

日本酒を冷やしたり温めたりせず、常温で飲む日本酒を「冷や」といいます。

冷やは口当たりがよく、お酒本来の味わいを感じやすい点が魅力です。また、冬は少しひんやり、夏は少しぬるめなど、季節によって異なる味わいを楽しめます。

日本酒を冷やで飲むことを英語で表現すると、以下のようになります。

“Hiya” is a sake served at room temperature, and it is around 20 degrees Celsius.
(冷やとは常温で飲む日本酒のことで、温度は20度前後です。)

When you drink Hiya, you can enjoy the original taste of Japanese sake with a good balance of sweetness, bitterness, and acidity.
(冷やを飲むと、甘味や酸味、苦味のバランスがとれた、日本酒本来の味を楽しめます。)

日本酒の飲み方を英語で説明しよう

様々なおちょこ
日本酒を飲むときは、お猪口(おちょこ)や徳利(とっくり)を使用するのが基本です。

しかし、海外の人たちはお猪口や徳利を目にする機会があまりないため、使い方や飲み方を説明すると喜ばれるでしょう。

日本酒の飲み方について英語で説明するときは、以下のような表現を使用します。

日本語 英語
お猪口 Ochoko (Small sake cup)
徳利 Tokkuri (Sake bottle)
ぐい呑み Guinomi (Large sake cup)
コップ Cup
升(ます) Small wooden box used for drinking sake
一合(180ml) One-hundred and eighty milliliters
二合(360ml) Three-hundred and sixty milliliters

Would you like your sake to be at room temperature or hot?
(常温か熱燗はどちらがよろしいですか?)

Ochoko and Tokkuri are the traditional Japanese cups and bottles for drinking sake.
(お猪口と徳利は日本の伝統的な酒器です。)

Pour from the sake bottle into a small sake cup and enjoy.
(徳利からお猪口にお酒を注いでお召し上がりください。)

Would you like One-hundred eighty milliliters or Three-hundred sixty milliliters?
(一合か二合どちらにいたしますか?)

日本酒に関する会話のきっかけに役立つフレーズ集

ミニフィギュアとフキダシ
日本酒についての会話をするときは、お酒の産地を紹介したり、相手にお酒の好みを聞いたりすると、場がなごみやすくなります。

日本酒に関する会話づくりに役立つフレーズを以下にまとめました。

英語 日本語
This goes well with ~ これは~とよく合います。
This sake is from 〜 この日本酒は〜が産地です。
Have you ever had sake? 日本酒を飲んだことはありますか?
How do you like the taste? お味はどうですか?
What kind of flavor do you like? あなたはどんな味が好みですか?
Would you like to drink sake warm or cold? 燗酒と冷酒どちらがいいですか?
What is the alcohol content? アルコール度数は何度ですか?
Sake’s alcohol content is from 15% to 16% on average. 日本酒のアルコール度数は平均15度から16度です。
The taste of sake changes depending on the sake cup. お猪口によって日本酒の味わいが変わります。

「This goes well with ~ (~と合います)」を用いて、日本酒の種類に合う料理を紹介できれば、さらに会話が弾むでしょう。

例えば、食事の席で日本酒に合う料理を聞かれたときは、 以下のように答えてみてください。

This junmai ginjo goes really well with sashimi.
(この純米吟醸はお刺身とよく合います。)

海外でも評価されている日本酒の銘柄を紹介!

トロフィーと賞状
日本にはさまざまな種類の日本酒がありますが、なかでも日本や海外で高く評価されている日本酒を2つ紹介します。

出羽桜(出羽桜酒造)

出羽桜は、吟醸酒ファンであれば知らない人はいないと言われるほど地名度の高い銘柄です。

出羽桜のなかでも、フルーティで香りの高い「吟醸酒」は、吟醸酒ブームの火付け役ともなる存在。クセの少ない飲みやすさが、海外の方にも人気です。

2008年に行われた世界最高峰の酒類品評会「IWC2008インターナショナル・ワイン・チャレンジ」では、「出羽桜 一路」(純米大吟醸)がSAKE部門の最高賞「チャンピオン・サケ」に輝きました。また、2016年の同品評会では、「純米酒 出羽の里」が「チャンピオン・サケ」を受賞しています。

1本1,000円台のリーズナブルなものから、20,000円以上の高級ボトルまでさまざまな銘柄が存在しており、価格が安いものはスーパーやコンビニでも手軽に購入できます。

好みやシーン、予算に合わせて豊富なバリエーションから選べる点も出羽桜の魅力です。

男山

北海道旭川の地酒「男山」は、1977年に日本酒で世界初のモンドセレクション金賞を受賞し、その後も40年にわたって受賞を継続しています。

国内外のコンクールや全国新酒鑑評会でも多くの賞を受賞している日本酒です。

淡麗ながらも芳醇で、ふくよかな含み香が特徴です。

米や精米歩合にこだわり、手間をかけてつくられた男山は、後味やバランスがよい至高の味わいとなっています。

国内だけではなく、海外からも高い人気を誇っています。

英語で日本酒の魅力を説明しよう

楽しそうに会話する外人
日本には、歴史的な文化やおいしい食べものがありますが、日本酒も日本ならではの魅力の一つです。

産地や銘柄によって香りや味わいが異なり、好みに合わせてさまざまな種類から選べます。

海外へ行ったときや、日本酒を取り扱っているお店や飲食店で、日本酒について英語で説明できると、会話の幅が広がるでしょう。

今回紹介した英単語を活用しながら、自分なりに伝えやすい表現を用いて、海外の方とのコミュニケーションを楽しんでみてください。

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